大学校では年に数回バスを借りて全員で視察に行きます。今回は大手農薬メーカ、直売所、新規就農して9年の頑張っている農家さん訪問に行きました。
1)農産物直売所
各地に農産物直売所が増えています。たいていの直売所は朝9時頃の開店と同時にお客さんが雪崩れ込み、午後には品数が少なくなって夕方閉店です。平日昼間に仕事がある方が行くのは難しいですが、直売所側も試行錯誤中です。
まず平均的な農家の時給は1000円前後という現実があり、直売所は流通マージンを省いて農家の手取りを多くする試みが起源です。売り上げの10%~20%が直売所への委託販売手数料で残りは農家の手取りです。
通常は開店前に農家が各自値付けをして直売所に持ち込み、閉店後売れ残ったら引き取りに来ます。最低価格と品質の指針を設けている直売所もあります。
売れ残り品を引き取りに行くのは大変なので、普通は完売できる量しか出品しません。午後に売り切れが多いのはそのためです。
売れ残り品の引取義務がなくなれば農家は出品を増やし、直売所も販売機会ロスを減らせそうに思えますが、引取義務がないと直売所はB品の廃棄場になってしまいます。引き取るのは面倒なので売れるものを出品する動機になるのです。
そのあたりが品切れと販売ロスを最大限抑えるスーパーとの違いです。

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